この時点で、最終的な仕上がりのサイズを決定しておきましょう。今回は A4 350 dpiで出せるようにということで、長辺 4000 ピクセルほどの超巨大ファイルになりました。新規調整レイヤー作成でレベル補正を選び、ヒストグラムの下の 出力レベル(O) で、左側の白い△を右側の黒い▲に重ねます。こうすると画像が真っ白になりますので、レベル補正のダイアログを OK で閉じたら、調整レイヤーの不透明度を 90% 程度に下げましょう。うっすらと下の下描きが透けて見えます。この状態で、下描きをトレスするようにペン入れをしていきます。下描きとペン入れについて では白く塗りつぶしたレイヤーを使ってましたが、レベル補正を使う方がメモリ的に少し有利かもしれません。

またもやどんどんレイヤーを切って、どんどんペン入れを進めていきます。イメージ(I)→画像回転(E) から左右反転や上下反転、90度回転を使って、一番線が引きやすい位置に画像を持ってきましょう。右利きの人なら右上から左下へ引く線が、左利きの人なら左上から右下に引く線がもっともブレにくく安定しています。

あの世のものとも思えないほどいい加減なパースで下描きした背景のリファインをします。描き上がった人物などのレイヤーを隠して、パースの補助線用に新規レイヤーを作成します。人物がアオリですので、消失点はやや画面の下寄りになります。階段の辺りに消失点を決め、ラインツールで何本か適当に線を引いて見ると、如何にグチャグチャのパースだったかがよく分かります。

消失点から引っ張った線だけでは、階段などの人工物を上手く描くことができない、というか、どういう間隔で線を引いたらいいかわからないので、さらに補助線を作ることにします。適当な大きさ(例では1000×1000)で新規ファイルを作成します。ラインツールで直線を描いたら、目測で 1/8 くらいを選択ツールで選択し、編集(E) → パターン定義(D) します。

編集(E) → 塗りつぶし(L) かバケツツールで、パターンで塗りつぶすを選び、Ctrl-a でレイヤー全体を選択して塗りつぶします。この後、白地の透明化 を行えば、等間隔に引いた直線だけが得られます。

等間隔の直線を作成したレイヤーを、下描きの画像にドラッグ & ドロップしてコピーし、Ctrl-t で自由変形します。遠近法 を選び、消失点に沿うような平行四辺形へ変形させます。まだ何をしてるかよく分からない人も、もう少しすれば分かります。

直線を自由変形したら、適当な縦線を2本引き、その縦の直線と、変形した直線の一番外側の線との間に出来た四辺形の対角線を1本引きます。これで補助線の作成は終了です。

補助線のレイヤーの不透明度を 20% 程度に下げ、変形した直線と先ほど引いた対角線とのそれぞれの交点を通る平行な横線を、ラインツールで引いていきます。

補助線を画像右側にも反転コピーして貼り込んだら、横線をベースに垂直に縦線を引いていきます。階段らしくなってきました。

その他の縦線や消失点に向かう線や、ランプシェードを描き加えます

実は、1点透視で描いたパースは、人工的で遠近感に乏しくなることが多いのです。この絵の場合も、縦の線が垂線だとアオリの雰囲気が今一つです。パースを描く際に2点透視にすればよかったのですが、消失点が画面の中にないため作図も面倒くさくなります。なので、いったん1点透視で描いてから PhotoShop の自由変形ツールを利用することで、擬似的に2点透視にしてみます。

自由変形で2点透視化を行う前の図とアオリ感を比べてください。

これでとりあえず下描きとペン入れは終了です。総レイヤー数は 60 枚程度。まだほうきや珠やリボンを描いてませんが、その場で描けるものですので塗りながら描くことにします。また、この人物のパースの消失点はヘソの下のスカートの辺りなので、背景の消失点と少しずれてますが、人物や猫などのパーツの位置は仕上げの時に調整するので気にしません。

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人物と背景の間にはこういう白で塗りつぶしたレイヤーを挿入しておきます。自動選択ツールで型抜きすれば簡単に作れます。
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