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日本の子供たちからインターネットが消える日

18歳未満の人たちがインターネット上の「有害情報」に触れないようにする対策を講じる法律案ってのが、3月の中頃から末頃にかけて、姿を現してきた。朝日新聞の記事では少し紹介されているが、それ以外の大手マスコミには全然出てない。っていうか、ペーパーメディアの人間は全然ヤバさを認識してない。あるいは、分かっててトボけている。この法律案、ものすごくヤバい

この件については、個人・MIAU的にはある程度動いていたものの、全く表沙汰にしなかった。沈黙していた理由は、早くから表立って行動してしまうと、情報をリークしてくれた人を潰してしまう可能性があったからだが、ここ数日で他のルートからも、法律の骨子、条文、概要の3点セットが回ってきたので、もう堂々と話して大騒ぎすることに決めた。 もう、スゲームカつくんだよこの法案! この法案は、推進者の性格も加味して考えると、児童ポルノ法よりヤバい。つーか、この国は中国になりたいのか?

まず状況を整理しよう。本当は全部丸ごとコピペしたいところなんだが、そいつはもうちょっと待ってほしいので、とりあえず俺の要約と説明で耐えてくれ。

  1. 自民党の高市早苗議員が、『青少年の健全な育成のためのインターネットによる青少年有害情報の閲覧の防止等に関する法律案』という法案を詰めていて、これはかなり完成形になっている。池田信夫氏によれば、ブレーンとして警察官僚がついて条文を固めたらしいし、確かに法案の中にはそれをうかがわせる傍証もある(12条のネットカフェ規制とか)。
  2. 一方民主党の高井美穂議員を事務局等とするプロジェクトチームは、『子供が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案』というのを取りまとめている(ちなみに先の高市議員と高井議員は、国会議員の電話番号なんかが載っている「国会議員要覧」で見ると、仲良くお隣同士だ)。
  3. これらの法案の目的は、「性に関する価値観の形成に著しく悪影響を及ぼす」とか「著しい心理的外傷を与える恐れがある」とかそういうインターネット上の「有害」な情報について、青少年が見られなくなるよう全部フィルタリングすること。
  4. これらの法案が、今期国会の混乱のドサクサに紛れて提出され、あっさり自民党案が通っちゃい兼ねない空気になっている(と自民党議員は言っている)。

で、これらの法案の何がヤバくてムカつくのかという具体的な中身についてだが、民主党法案はかなりラフな体裁になっているのと、内容自体は不思議なくらいに自民党案とソックリなので、完成形が見えている自民党案に基づいて話しておこう。

  1. 内閣府に設置される少人数の青少年健全育成推進委員会(最大数5人)っていう組織が、インターネット上の全てのコンテンツについて、青少年に有害か無害かについての判断基準を作成します。ちなみにその基準への異議申し立ては、多分無理。(法案19条から31条) 「行政訴訟できるから問題無いんだ、誤魔化すなボケ」という批判は誤りだ。この法案では、ISPやキャリアなら行政訴訟できるが、サイト管理者などの個人は委員会の行政行為にケチをつける方法が無い。そしてそのシステムでも憲法上問題が無いとされている。だからぼかして書いたんだよ。(2008/04/15 17:56追記)

  2. 個人も含む全てのウェブサイトの管理者は、上記の有害コンテンツの基準に合致した場合、サイトを丸ごと未成年が入れない会員制にするか、フィルタリングソフトへ自らのサイトをフィルタ対象として申請することなどが、求められます。(3条1項)
  3. 全てのISP、ASP事業者などには、有害コンテンツの削除やサービスの停止が求められ、従わない場合の罰則も設けられます。結果としてウェブコンテンツの削除は行われることになります。(3条)
  4. 全てのPC・携帯電話について、国の基準に基づいたフィルタリングソフトウェアをプレインストール、あるいは、フィルタリングサービスに強制加入することが、PCメーカー(努力義務)及びキャリア(提供義務)に求められます。(5条、8条)

これらが、ネタじゃなくて大マジ。俺、手元の法律案見ながら書いてるもの。アリエネーよ。なんか心底寒くなってこない?

俺なりに問題点を3つくらいに整理すると、

  1. 表現の自由の問題

    自治体レベルならいざ知らず、内閣府で委員会を設けて基準を示す上、間接的とは言え削除が行われるのは、検閲だろう!

    ……と叫びたくなるわけだが、だがしかし高市議員が老獪なのは、ちゃんと逃げ道を用意しているところ。それはつまり、内閣府の委員会自体は、単に基準を示しているだけで、実際のコンテンツの削除やらサービス停止やらフィルタアウトやらを行うのは、民間の事業者だっていう構図だ。で、コンテンツを封じたのは民間の事業者なので、文句はそっちへ言ってね、そのために調停機関は作るから、となっている。国は直接手を下してない、だから検閲ではない、どうだ文句あるか、という筋道。池田氏はこの調停機関の存在を評価されてるけど、俺は全然評価できないな。

    って書いたら、池田氏から「いかなる規制にも絶対反対」「『紛争処理機関も認めない』」とか要約されちゃったよ。おいおい、あなたは味方を背後から撃つのが趣味なのか? 俺としてもMIAUとしても、ナイーブな自由主義や無政府主義の肯定なんか、したことないだろう。検閲じゃないという逃げ道に、あの国分さんのIAJapanが中心となるだろうADR機関には、反対なんだよ(2008/04/05 16:34追記)

  2. 実効性や技術上の問題

    例えば、性的・暴力的な言葉があるという理由でWikipedia全体をフィルタするのって、本当に青少年の利益になっているのかね? という疑問は当然沸き起こるわけだけど、これにも反論は用意されている。「青少年の健全な育成のために、多少の弊害は止むを得ない」。だから多少ってどこまでなんだよ。

    あるいは、PCメーカや携帯キャリアのコスト上昇分に見合うだけの効果、「青少年を守る」という社会的な利益が得られるのかどうかの検証を経たのか、というような、極めて合理的な反論もありえるだろう。ところがだ、これも反論はあるんだな。「コスト云々と称して健全育成のための努力をしないことは社会的・倫理的に許されない」。

    また、LinuxのようなオープンなOSを用いたPCが作れなくなるんじゃないかとか、個人のウェブサイトを封じるような行為は、日本からのイノベーションや、自由な情報発信を殺すんじゃないか、というような、疑問もありえるだろう。でも、反論はきっとこんな感じ。「Linux? ナニソレ? まあ、作りたいなら法律守ってがんばれば?」

  3. 教育など他の面からの視点が無い

    実はこの法案には、「インターネットの適切な利用に関する教育の推進等」という条文があるんだが(15条~18条)、そこで述べられている教育ってのは、「ガキにフィルタリングソフトウェアを使わせるために、学校とか自治体とか国とかはいっぱい努力しろ」という、とても清清しい内容である。違うだろ! フィルタリングソフトウェアを使わなくても問題なく情報社会で生きていけるような技術なり、倫理なりを身に着けること、そういう教育へ注力する方がずっと大事だろうが! そんな教育のメソッドが無いっていうなら、それこそ国がカネを出して確立するべきところだろう。

つまり、この法案で何がしたいのかというと、

  • 18歳未満には国によってコントロールされた情報しか見せない
  • 日本でインターネットに関係する全ての人間は、そのための犠牲を払え

ってこと。これじゃあ、中国のグレートファイアーウォールを嘲笑できませんよ。この法案が成立した暁には、日本の18歳未満がつなぐ「ソレ」は、もう“the Internet”じゃない。

で、自民党議員の目から見ていると、ガソリンだの日銀総裁だのグダグダ揉めている国会の混乱に乗じて、提出する気満点なんだってさ。民主党案ははっきり言ってズタボロの出来なので、対案として自民党案が出てきたら、「青少年は守らんとねー」、「やっぱり自民党案はしっかりしてるなー」って流れになるだろうし、下手するとそんな議論にもならずにススッと通ってしまうかもしれない。もうね、久しぶりに、心の底から腹が立った。

俺はね、政治的な活動って、大嫌いなんだよ。絵描いてる方が好きだし、実は高校の頃は音大目指してたくらい音楽も好きなんだ。上手い飯食うのも作るのも好きだし、一応まだ学生でもあるから、調べものしてたり、あとコード書いたりするのとか、そういう方が何倍も好きだし、お金にもなる。MIAU のような活動、別に一銭にもなっとらんのだ。

でもさ、児童ポルノ法の改正案もムカついたけど、この法案には反吐が出る。分かったよ、政治活動って、こういうのが原動力になってやることだったんだね。だから、がんばって騒ぐことにする。

(6808)

著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2008-11-25 04:58:26

みゃうたんでウマウマ(゚∀゚)してみた

いまさらだけど、ウッウッーウマウマ(゚∀゚)を描いてみた。

みゃうたんでウマウマ(゚∀゚)してみた
ウマウマ(゚∀゚)

生まれて初めてまともにキャラクターのアニメーションを描いてみて、その難しさを思い知りました。1枚絵とは全然文法が違って、絵そのものじゃなくて、今の絵と次の絵との間にこそ答えがある感じ。アニメーターは偉大だ。

単に動いてるだけなのもなんなので、BPM(テンポ)に合わせてFPS(絵のスピード)が変動するスクリプトを、JavascriptとFlash(ActionScript)で書いてみた。

Javascriptのみならず、画像のソースとか*.fla も公開しておくので、SetIntervals とか ActionScript で FPS をいじりたい時に悩んだりしたら、適当に中身調べてね。

Debugの時は、例の“Caramelldansen”じゃなくて、Colour of Loveでやってました。Kevin "Reese" Saunderson は BPM120前後が多くてやり易い。

(45)

著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2008-06-22 20:32:18

児童ポルノ法の議論がかみ合わない訳

児童ポルノ法の改正、いや改悪案が進行中だ。これは正直いってものすごくヤバい。というわけで、『 児童ポルノ法改正案という本末転倒 』 という記事をライブドアに書いたけど、この一般向けの記事では書ききれなかったことを書いておきたい。

今回の児童ポルノ法の規制肯定派の人達の立脚点はこんな感じだ。

子供を裸にひん剥いて写真を撮ったり、セックスしてビデオに収めたりすることのみならず、そういう絵を描くこと、考えること自体も、子供の人権を侵害する行為だ。そうした作品が商業ラインに乗っていることも度し難い。子供達の人権を保護し、こうした行為が行われないようにしよう。

このロジックにはケチがつけられないように見えるかもしれない。でも、ライブドアの記事にも書いたとおり、こういう肯定派・推進派のロジックには詐術が入っている。記事では、自己目的化しているんじゃないか、という指摘に留めているが、せっかくだから、より厳密な表現を試みてみよう。

何が詐術なのかとというと、この法律が、2つの異なる目的の達成を強引に1つにまとめ上げているところだ。そもそも児童ポルノ法の正式名称は『児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律』という。名前から分かるとおり、この法律には2つの目的がある。

  1. 売買春や人身売買・ポルノの被写体となる子供の人権を守ること
  2. 「児童ポルノ」などの蔓延を防いで健全な社会風俗を守ること

前者は、法律が規制を行うことで個人の権利を守ろうとするものだ。このように、ある法律が個人のためにもたらそうとする利益のことを、「個人的法益」と呼ぶ。一方、後者は、「社会的法益」と呼ばれるもので、ある法律によって守られる社会全体の利益のことである。

前者が重要視されているのならば、この法律は実在の「子供の人権」を守るためにあるのだから、子供の絵や「18歳未満を演じる大人」などはどうでも良いことになる。一方、後者を重要視しようということならば、「子供の絵を描くこと」や「18歳未満を演じる大人」を禁じることだって、「社会全体に利益」をもたらすということで、法律の目的にしていると考えられなくもない。

つまり、この2つの目的は元々、守ろうとする対象が違う。これを、同一だと錯覚させているところに詐術性がある。詐術より穏便な言い方をすれば、児童ポルノ法の論理のトリックであり、それ故に議論がし辛い部分である。

前者については、個人の権利を守るため売買春や人身売買や望まない性行為を社会全体で禁止するということならば、辻褄は合っているし、論理に問題もない。個人的法益を守るという部分については、問題ないだろう。

しかし、表現を規制して社会的法益を守るという方はどうだろうか。「ポルノ」や猥褻表現を規制する理由は、社会風俗が乱れないよう維持するという社会的法益をその理由と解釈するのが一般的だが、何故「児童」の人権という個人的法益を、その理由として設定し得るのだろうか。これは、「児童」が「児童ポルノ」の被写体となることは人権の侵害であり、「児童」の人権侵害は善良な風俗などの社会的利益に反する、という理由に基づいている。今回の規制も、この発想の延長線上にある。

一見納得してしまいがちだが、ここには論理の飛躍がある。簡単に言えば、特定の個人(=「児童」)の利益とされるものを、極限まで増大させることが、社会の利益そのものである、という論理を立てているところだ。このロジックをそのまま突き詰めていけば、一部の個人の利益と社会全体の利益とが等しいことになってしまう。

これは原理的にありえないことだ。利益が無尽蔵でない限り、一部の個人の利益ばかりを増大させれば、社会全体の利益は減じてしまう。だから憲法には「公共の福祉」という概念があるわけだが、規制派はそこを無視しているどころか、個人の権利、しかも、存在しているのかどうかも良く分からない個人の権利を増大させることが公共の福祉であるというフィクションを立ててしまっている。規制派の論理は、そもそもの保護法益という、法律の根本のところから、矛盾を抱えている。

例えば、「自分の子供時代の写真を大人になってから自分の意思で公表することもできなくなる」あるいは、「芸術であれ、医療写真であれ、『児童』の裸ならアウトっぽい」というような規制が、本当に社会全体の利益になっているのかどうかは、疑わしい。児童ポルノ法の半分は、現行のものですら、このよく分からない論理を土台にしている。そして今回の改正は、この良く分からない論理をさらに推し進めようとしている。これが大変よろしくない。

ここまで原理的に考えないとしても、この規制派のロジックには、大きく分けて3つの問題がある。

  1. 定義の曖昧さの問題
    • 児童ポルノ法における「児童ポルノ」の定義が不明瞭。「児童ポルノ」には何が含まれ、何が含まれないのか。「性欲を刺激」するものでは曖昧過ぎる。
  2. 表現規制の問題
    • 「準児童ポルノ」として広く表現を規制する根拠は何か。30年前に比べて幼児への性的犯罪は劇的に減少しているのに「児童ポルノ」が犯罪を誘発しているというのは事実に反する。
  3. 健全育成の問題
    • 児童ポルノ法における「児童」を「守る」ことは本当に社会的利益なのか。少年法が見直されて刑法適用年齢を引き下げている一方で、18歳未満全てを、性的主体ではなく未成熟な「児童」と見ることには矛盾が無いか。

児童ポルノ法の改悪に反対する議論は概ねこの3つの分類とその組み合わせに分類することができる。

一方、規制の合理的に見える根拠は、「児童ポルノ」は人権の侵害であるという論理的飛躍と、それを正しいとする信念に存在することになる。だが先に見たように、これは合理的とは言えない。それ以外の根拠も、合理性ではなく倫理や信念の部類であろう。よく挙げられる根拠は、例えば以下のようなものだ。

  1. 現行法で対応可能なもの
    • 秋葉原の景観がひどい
      • 既存の猥褻物陳列罪や景観条例、風営法などで対応可能。さっさと取り締まれば?
    • U-15アイドル写真集などがひどい
      • 性欲を刺激するものだというのなら、現行の児童ポルノ法で対応可能。さっさと取り締まれば?
    • アニメ・マンガなどでの性的表現がひどい
      • そもそも青少年保護条例があり「児童」には一切売られていない。猥褻だと言うのならば刑法175条で対応可能。松文館裁判など実例もある。さっさと取り締まれば?
    • ネットのせいで猥褻な情報を入手できる
      • 猥褻なら既存の刑法でも対応可能。さっさと取り締まれば?
  2. デマ
    • 児童への犯罪が増えている
    • 内閣府の調査では国民の大半が賛成している
      • 統計の嘘。そもそも個別面接調査で性というタブーを扱う調査手法や、サンプリングにも問題がある。
  3. 感情
    • 有害情報は規制されるべき
      • 放送メディアなら恣意的な「有害」基準でも運用可能だが、個々人の表現まで一律に規制すると全体主義国家になる。受け手側で対応するのが本筋。
    • やっぱり倫理上許されない
      • 倫理と法律は別だよね。
    • 気持ち悪い
      • それは主観。主観を法律に仮託しないで。

以上を鑑みるに、この規制派と反規制派との議論は、そもそもの前提をちゃんと議論しなければ、全く噛み合いようがない。規制派は「『児童』を守れ」という信念を示し、反規制派は、「それは『児童』を守っていない」という反証を挙げる作業の繰り返しで、極めて不毛である。今何より必要なのは、規制派が議論の場に出てきて、先に挙げた規制派の問題点、A,B,C について応えることだ。もし合理的な根拠があるならば、規制は積極的に行うべきであろう。しかし合理的な根拠が無いのなら、この改悪案は無用であろう。

というわけで、MIAUでもこうした議論の場を設けたいと思う。乞うご期待! あと、登壇してみたいというエラい方も実はこっそり募集中!

(1779)

著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2008-03-24 22:17:07

犬みさおヴァーだZE

日下部みさおは犬だってヴぁ

みさおかわいいよみさお。

というわけで久々の版権モノ、日下部みさお俺チューン。八重歯、ボーイッシュ、ちょっと猫目、そしてバカ。アニメ本編中でもノースリーブが良く似合ってたわぁ。

久々にセル塗りを止めてみました。つか、全面的にSAIに依存して塗ってみた。もう、線を引く部分に関しては全面的にSAIだね。主線でPhotoShopって選択肢は無くなったなぁ。

(87)

著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2010-05-22 03:09:20

忘れてたけど、livedoorニュースに記事を書いている

すっかりお知らせし忘れてましたが、MIAUの幹事メンバーとして、時々本名でライブドアに記事を書いています。ちなみに原稿料はMIAUで会場借りたり資料コピーしたりする費用として使ってるので、ロクに手元に残らないぜ!

まあ記事中で触れてる映画関係の仕事ってのはそろそろ辞めるんですけどね。

(25)

著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2008-06-22 20:33:50

コミティア83(02/10)は『い18b』

ぎりぎりのお知らせですが、明日のコミティアに出ます。新刊あります、ペラいけど。

でも雪降ってるし人こないだろうなぁ…。

新刊『Little Moon Night Vol. 3.5』のトビラ絵。ボーイッシュじゃなくて、なんと10年ぶりくらいにショタ本でございます。ショタワキ本。

オトコノコ=元気×かわいい(LMN035見開き)

(54)

著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2010-05-22 03:09:20

携帯小説から見える未来

俺が携帯小説の本文やそれを揶揄している2ちゃんねるのスレッドとか、さらにその辺りをまとめているサイトなどを眺めていると、「エロゲー読んで泣いてる奴も携帯小説読んで泣いてる奴もレベルは一緒だ」っていう書き込みが幾つか目に付いた。「現実感」とか「リアル」ってのがキーワードになって論争しているらしい。これは根本的に勘違いだと思う。携帯小説を読んだ時に感じる違和感ってのは、リアリティの問題じゃない。ついでに、リンク先の記事とかを読んでいたら、個人的な知り合いが何人か出てきたので、せっかくだから反応してみよう。

何が問題なのかを考えるために、既に散々語られている感があるけど、『Kanon』やら『AIR』やら『CLANNAD』やらのKey周辺のエロゲーについて、もう一度考えてみることにしよう。

まず、名作とされている美少女ゲームの物語構造を、ものすごーく単純化して俯瞰してみると、古典的な物語作成の技法にも合致する一般的な構造の脚本であることが分かる。何かをきっかけとして“異界”への扉が開き(異界というのは、剣と魔法のファンタジーの世界というような意味ではなく、単身どこか知らない街へ引っ越すとか、周りの人が少しだけ妙な反応をしていることに気づくとか、そういう「普通の毎日ではないこと」を指す)、主人公はその異界を彷徨い、何らかの形で問題をクリアして、読み手は一定のカタルシスと共に通常の世界へ戻る。その際には、ちゃんと「どんでん返し」が仕込まれている。これは、アリストテレスが『詩学』でミュートスだ何だと言っている時から求められる構造と別に変わらない、普遍的な物語の構造だ。

もう1つ重要な点として、『One』や『Kanon』の脚本は、「こういうことがありました」、「次にこういうことがありました」、「最後にこうなりました」というようなエピソードの数珠繋ぎにはなっていない。主人公や周囲の人物は、ある時点ではどういう感情を抱いていて、何らかの事件によってそれがどう変化したか、その感情の変化を追いかけることができるように、文章が書かれている。かわいい女の子がタイヤキを盗むのも妙な口癖を持っているのも、それは読み手に、何らかの感情を想起させるための仕掛けである。俺も初めて「うぐぅ」のくだりを読んだ時は、ぶん殴りたくなったが、それは脚本家の仕掛けの成功なのである。ポジティブであれネガティブであれ、読み手の感情が動かされたということは、物語に引き込めている証拠なのだから。脚本が失敗し、物語に引き込めていない時の読み手の反応は、登場人物への「反発」ではない。「無関心」だ。アナタと無関係の赤の他人がこういう事件に見舞われました、では誰も感動しない。映画なら途中で寝てるだろうし、ゲームならAlt-F4が押されるか右上の×ボタンがクリックされる。物語の最後にカタルシスを与えるためには、物語中の人物が、アナタの感情を何らかの形で動かしていなければならない。だから脚本家は、様々な仕掛けを用いて読み手の感情をコントロールし、途中でゲームを止めさせないために様々なスパイスを撒いている。ボケ漫才もその手段の1つである。Keyのゲームは、そういった仕掛けが、既存のよくある物語とちょっと違っただけだと俺は理解している。彼らの志向はあくまでも王道だし、脚本の手法もやっぱり王道なんだよね。表出されたものは王道に見えないかもしれないけどさ。

一方、携帯小説である。携帯小説は、「彼氏に振られた!」、「レイプされた!」、「ドラッグを打たれた!」、「妊娠した!」、「自殺未遂した!」、「彼氏が死んだ!」、そういうショッキングな事象が延々と連発される。これは何でなんだろうか。こういう事象が「リアル」なんだって書いている人がいるけど、そうじゃない。それは勘違いだ。「異性に振られた」とか「妊娠した」はともかくも、ドラッグや集団レイプがそうそうあるわけはない。むしろ、リアルじゃないからこういう物語が作られているのだし、そもそも、「リアル」かどうかってのはどうでもいい話なんだ。

携帯小説も、日常から非日常へ行き、また日常へ戻ってくるという、基本的な物語の構造を持っている。ほとんどの女の子は輪姦されないし、彼氏も不治の病にならないし、自殺未遂もしない。これらの要素は、リアルじゃないから、物語の「非日常」として成り立つのだ。作者だってそれを明確に意識している。そうでなければ、最後に「から揚げ」などという「日常」を持ってきたりはしない。携帯小説は、物語であろうという志向は持っているし、ものすごくプリミティブな意味では、物語の構造を持っている。ここは間違えないで欲しい。携帯小説も、根本的には物語であろうとはしている。問題は、もう1つの方、感情を揺り動かすための仕掛けの部分だ。

携帯小説も、読み手の感情を何らかの形で揺り動かそうとしているのは伝わってくる。でも、その手段がものすごく乏しい。ビジュアルを伝えられないので人物の外見で引きずり込むことは出来ないし、誰もが興味を催すような舞台をひねり出すのはとても難しいし、文字だけで魅力のあるキャラクターを創造するのもとても骨が折れる作業だ。そういう作業については、一切放棄している。だとしたら、誰もが恐れ嫌がるに決まっている単純な不幸を連発して、不幸の持つインパクトで読み手を呼び寄せるしかない。この、読み手の感情を揺り動かすという部分について、携帯小説の作家達には、全く技量が無いのだ。

携帯小説の作者は、別に不可思議なことは何一つやっていない。読み手の感情を動かしてカタルシスを与えようという志向は持っている。彼らが物語を作ろうとする時の志向も、王道である。でも、俺などのように、物語を山のように読んできた人間の感情を動かすことは、できない。腐るほど物語を読んでいるオタク共には、不幸を連発して読み手を引き付けるという手法は「邪道」だし、「下手糞」以外の何物でもない。今までの物語作者が散々頭を悩ませてきた「読み手を引き付けるための工夫」を完全に放棄しているように見えるからだ。

社会学者達が考えるべきなのは、エロゲーの脚本家達は叙述の力によって読み手の感情をコントロールできる技術を身につけられたのに、なぜ10年世代のズレた携帯小説の作家達にはそれが出来なくなっているのか、というところだ。その答えの1つはコレなのだと思う。

909 名前: 大道芸人(長崎県)[] 投稿日:2008/01/17(木) 10:32:31.74 ID:i1xWOipi0
まあ、いいんじゃないか、
人それぞれ、そういう時代だろ。

こういう、履き違えた個人主義のような発想が、間違いの元だと俺は考える。確かに、個人の好き嫌いってのは別に「人それぞれ」でいいと思う。でも、ある技術や技法(例えば文章技術)の巧拙、上手・下手ってのは「人それぞれ」で認めてよいものじゃあないんだな。技術や技法ってのは客観的に評価できるものだし、教育によって伝達することもできるものだ。「下手な技術で作られたアウトプットを喜んで受け入れる自由はあるじゃないか」、って主張する人もいると思う。確かに受け入れるのはその人の自由だ。俺も、超絶技巧なコンテンツばかりを愛好しているわけじゃない。どうしようもないモノを山ほど愛しているし、自分が創ったり描いたりしてるのも超絶技巧とは縁遠い。でも、だ。

アナタが技術者、表現者、創作者、芸術家を志向しているのならば、「別に下手でもいいじゃん」という考え方を受け入れることは許されない。何で許されないのかっていえば、それを許しちゃうと、次世代の技術者が育たないからだ。もちろん自分自身も成長しないしね。下手な技術者が存在することは許される。初学者は全員下手だ。成長の歩みが遅いことも状況次第で許される。でも下手な技術者が「俺様は下手なままでいい」と開き直ることは許されない。技術者なら、常に鍛錬しないといけない。そして、その鍛錬を楽める人が技術者であるべきだ。技術者達がこういう価値観を共有していなければ、社会全体の技術は向上しないのだ。だから、これはmustなんだ。

つまり携帯小説をバカにする多くの人達がムカついているのは、その致命的な低レベルさと作者の技術的な向上心の無さ、そしてそれをそのまんま受け入れている人たちのゆるーいメンタリティなんだ。これは、リアリティなどとは全然関係が無いんだよ。「文章下手な癖に自分に酔っているからムカツク」で合ってるし、その要約が正しい。濱野さんや東さん、ised の時に面と向かって何度か言ったけど、技術者やクリエイタとしての経験がないと、こういう時に議論の踏み込みが甘くなるんですよ。何でも相対化したりメタ化すりゃいいってもんじゃねーんだよ。どこかで一線を引いて、そのラインを守るために戦わなきゃならんのだ。それが意見を主張するってことだし、学者としての責任なんだと俺は思うよ。大塚が言ってて伝わらなかったのはそういうことなんだよね。

でも逆に、そういうゆるーい姿勢をバッシングする人達がいる限り、日本人の向上心ってのは大丈夫なんじゃないかと俺は思ってる。皆が向上心を持ち続けている限り新しい技術・技法は開けるだろう。そこには未来があるはずだ。俺はそこのところを信じているな。

(547)

著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2008-01-18 23:33:02

2008年あけましておめでたかった

2008年あけましておめでたかった

そろそろ2008年も、あけましておめでたかったと過去形で評価してよろしいのではないでしょうか。リアルでお知り合いの方には、いまさらですが御葉書でお送りするかも。

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著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2010-05-22 03:09:20

冬コミ直前のお知らせ

12月31日のミ-41b『osakana.factory』での新刊は、

  • 『Little Moon Night Vol.3』
    LMN03カバー


  • 『Little Moon Night Vol.3』のPhotoShopファイルなどを全部格納したデータディスク
    LMN03・DVD版


  • 何とか間に合った2008年用卓上カレンダー
    教室でワキ見せポーズ

    チョコバーを食うみゃうたん

という感じです。卓上カレンダーは、部数少ないです。

(49)

著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2010-05-22 03:09:20

パブコメから分かるドワンゴの本質

先日、MIAUでも送付を呼びかけていた文化庁のパブリックコメントが公開された。MIAUの人達と雑談していたら、面白いものを見つけた。ニコニコ動画運営会社の親玉である株式会社ドワンゴの、ダウンロード違法化問題についての見解である。

少し長いが、PDFは読み辛いと思うので、全文引用する。

http://www.bunka.go.jp/chosakuken/singikai/pdf/rokuon_iken_7_2_ihousite.pdf

 違法録音録画物、違法サイトからの私的録音録画を第30条の範囲から除外すべきであると考えます。

 平成18年の音楽配信売上は535億円(前年同期比156%、日本レコード協会調査)であり、配信技術の進展やカタログの充実、 サービスの多様化等に伴うユーザー利便性の更なる向上により、今後もより一層の成長が期待されます。しかし、インターネット等 においては違法な利用による大量の音楽コンテンツが流通し、コンテンツプロバイダならびにコンテンツホルダに深刻な被害を与え ています。特に、音楽配信売上の9割を占めるモバイル向け音楽配信分野においては、一昨年頃から、違法音楽配信サイトが急増 し、その利用の蔓延により正規の音楽配信市場の成長が大きく阻害され、モバイル向け音楽配信のビジネスモデルの維持、 発展が困難な状況に至っており、私ども配信業界においても、事業の根底を揺るがす大きな問題となっております。拡大する音楽コ ンテンツの違法な流通を防ぎ、音楽産業の健全な発展を図るためには、違法音楽配信サイトからのダウンロードを著作権法第30 条の範囲から除外し、当該サイトの利用を違法とするとともに、民間レベルでの広報・啓発活動及び学校における著作権教育を一 層充実させ、ネットワーク環境に適合したITモラルの浸透を図ることが必要であると考えております。

 なお、無許諾のアップロードを違法とすることで対応が可能との意見もありますが、コンテンツプロバイダならびにコンテンツホルダ の被害は、実質的にダウンロードされることにより生じるものであることから、被害実態を勘案した場合、違法サイトからのダウン ロードを合法とすることは適当でないと考えられ、また自動公衆送信においてはリクエストによって違法送信が行われ、そのリクエス トをするのはダウンロード側であることから、ダウンロードを違法とすることによって違法送信を減少させる効果が期待できると考え ます。

 更に、海外で日本向けのサイトが多く公開されている事実を踏まえると、アップロード側だけへの対処だけでは違法送信を撲滅す ることが容易でなく、ダウンロードを違法とする実益があると考えます。

 また、「ダウンロードまでを違法とするのは行き過ぎであり、インターネット利用を萎縮させる懸念をある」との意見もありますが、違 法サイトと知って(「情を知って」)録音録画する場合に限定するなど、適用外の範囲に一定の条件を課すことにより、「知らずに罪を 犯すリスク」をユーザーに負わすことのない制度設計が可能ですので、問題はないものと判断いたします。なお、私どもコンテンツプ ロバイダならびにレコード会社等のコンテンツホルダーも適正サイトを識別するためのマークを制定し、広くユーザーに周知を図る 予定であることを付け加えさせていただきます。

このパブコメのまとめには、『ニコニコ動画死守連盟』や、『神奈川秦野ニコニコ動画死守連盟』といった団体も名乗りを上げていて、彼らは当然の如くダウンロード違法化に反対している中、運営の親会社はぶっちぎりの賛成であるという構図が、とても面白い。筆頭株主であるAVEXの意向が強いのかもしれないが、まあ運営会社はこう考えているということだ。

で、長ったらしいから、今北産業(3行で分かるよう)にドワンゴの主張をまとめよう。

  1. インターネットのせいで違法コピーがはびこってる
  2. 処罰はダウンロード側でやる方が効果的
  3. 処罰については十分注意するから大丈夫

もうMIAUのシンポジウムで斉藤先生や小倉弁護士が述べてくれたり、あるいは俺が普段巻いているクダとかで議論が尽きているところだと思うんだが、一応、各点に反論しておく。

まず1点目。インターネットを初めとしたデジタルな情報通信技術の根本的な目的は、「伝達」ではない。これはよく誤解されるところであるが、情報通信技術の本質は、「複製の容易化」である。情報通信技術を用いた「伝達」とは、遠隔地へ情報をコピーすることであって、送ることではない。送信元にも同じ情報が残るのだからね。これは、手紙などの物理媒体による通信と根本的に異なる点だ。手紙は物理的に移動するが、FAXや電子メールは、「送信」とは言うものの、手元にも情報は残り続ける。インターネットとは、世界的なレベルで情報の複製を容易化するツールなのだ。これは技術的な本質だ。

さて、よくあるコンテンツビジネスというのは、誰にでもできる情報の複製を著作権法という法律で制限することによって、お金を儲けるという形になっている。レコードやCDを売るコンテンツビジネスは、このタイプだ。映画もそう、書籍もそう、エロゲーも同人誌もそうだ。他人にコピーされてしまうと、金が入ってこない。このビジネスモデルは、複製が完全に制限できることを望んでいる。だからこのモデルに従う限り、複製の容易化を本質的な目的とするインターネットとコンテンツビジネスがバッティングするのは、そもそも当たり前なのだ。じゃあコンテンツビジネスとインターネットは全て相性が悪いのかというと、そういうわけでもない。例えば地上波テレビの場合は、コンテンツを見るのに金を払う必要は無い。何故なら民法テレビのコンテンツは全てが広告であるから、広告を流し広めることのためにお金を払う人がいれば良い訳だ。このビジネスモデルは、実は複製の容易化を目的とするインターネットと相性が悪いわけではない。広告を流し広めるということを考える場合、複製のコストが下がった方が嬉しいからだ。

つまり、違法コピーがどうのこうのってのは、根本的にはビジネスモデルの問題なのである。コンテンツビジネス云々というのなら、「安く売れる情報をすごい高値で売る」という、現在のビジネスモデルを変えるよう努力するべきだ。iTMSや米Amazonの音楽販売は、「安く売れる情報は安く売る」という方法へシフトして、成功しているじゃないか。行政や立法が、私企業を利するために法律を変えようというように動いたりするのは、お門違いというものだ。

次に2点目。これは小倉弁護士が的確につっこんでくれてる。処罰をダウンロード側でやるとしたら、じゃあ具体的にはどうやるつもりなのか。我々が「違法」とされるコンテンツをダウンロードしたとして、どうやってそれを知るつもりなのか。サーバ側で通信のログを押収しても、パケットは中継されているかもしれないから、httpのログに残る通信先が本当に最終的なダウンロード先なのかを知ることは出来ない。ということは、ある日いきなり警察が令状と共に自宅を訪問してPCを押収し中身を調べる、っていう手順が必要だ。それを、本気でやるの? どれだけ金がかかるの? できるわけないよね? ということはザル法を作りたいのかな? 違法が常態となる法律なんて、要らないね。

最後に3点目。じゃあ、例えば、動画サイトなどをサーチエンジンの検索対象としてインデキシングすることはどうする? 動画ファイルを自然言語検索できるようにする技術を試みてる人がいたとして、その人が、現在「違法」な動画がいっぱいあることは周知の事実であるニコニコ動画をインデキシング対象にしたら、どう判断されるだろう? なんとも言いがたいよね。ということは、日本ではそういう技術は今後生まれないようになる、ってことだ。そうした抑止効果、技術者の発想や開発の自由を奪おうとする態度だけで、技術者の視点としてはもう万死に値する。ローレンス・レッシグが述べるように、法律は、ものすごく広範囲に渡って人々の行動を規制してしまう、とても危ないツールなんだ。「気配りするから大丈夫」なんてのは寝言どころではなく、今後数十年間に渡って日本からは技術革新が生まれないようにしますと宣言するに等しい発言だ。

そしてこのパブリックコメントの最大の笑いどころは、ドワンゴが自身を「コンテンツプロバイダ」と述べているところであろう。あなた方がやっているのは、コンテンツの横流しであって、コンテンツの制作じゃないでしょ? こういうコメントを出す彼らが目指している理想とするビジネスの形は、自身を「適法」な「コンテンツプロバイダ」と政府に認めてもらった上で、合法的にクリエイタからの作品を横流しして、その上前をハネて甘い汁を吸おう、と、まあ、そういう姿なのだろう。それって、ニコニコ動画に群れてタダで動画を見続けて「フリーライダー」と謗られる厨房より、ずっと悪質なフリーライドだと俺は思うね。

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著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2008-01-07 20:29:02
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