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ポニョが「老人の妄想」である訳

ようやく現実逃避も兼ねて『崖の上のポニョ』を見た。鑑賞後30分くらい反芻していたら、押井 守があの作品を「老人の妄想」と批判した理由が分かった気がする。

ばっさりまとめてしまえば、ポニョという物語には、人間が成長するための課題や試練、イニシエーションやらが含まれていないからだろう。

一般的な物語では、主人公は何らかの試練を与えられ、それをクリアすることで観客と達成感をシェアする。難題をクリアして前に進む主人公というのは、ほとんどの物語に共通的に見られる普遍構造である。しかし、冷静に考えると、ポニョには一切それがないことが分かる。

以下ネタバレしまくりなので、観てない方はご注意下さい。

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著作者 : 未識 魚
最終更新日 : 2008-09-14 13:39:32


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